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油断大敵!高血圧にご用心
血圧とは
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管を通って全身へ流れていくときに血管にかかる圧力のことを指します。
また、血圧には収縮期血圧、拡張期血圧の2種類があります。
収縮期血圧
- 「上の血圧」とも呼ばれています。
- 心臓が収縮して、全身に血液を送り出すときの血圧のことを指します。
- 血管内を大量の血液が勢いよく流れるので、血管に強い圧力がかかります。
拡張期血圧
- 「下の血圧」とも呼ばれています。
- 心臓が拡張して、全身から心臓に血液が戻るときの血圧のことを指します。
- 血管内を流れる血液量は少なくなるので、かかる圧力は弱くなります。
血圧は心臓や血管などのからだの状態、ストレスなどのこころの状態、さらに身体活動などの影響を受けて常に変動しています。
血圧が高いとどうなるの?
血圧の高い状態が続くと、血液の強い圧力に負けないように血管壁が厚くなり、血液が流れる内腔が狭くなります。
また、圧力に耐え続けるうちに血管が傷つき、コレステロールがおかゆのような状態でたまりやすくなり、内腔がますます狭くなっていきます。
このように血管がしなやかさを失い、血液の通り道が狭く流れにくくなってしまっている状態を「動脈硬化」といいます。
動脈硬化してしまった血管はもろく、詰まったり破れやすくなり、放っておくとやがて命に関わる病気につながります。
高血圧が関係する病気
- 脳脳梗塞、脳出血、認知症など
- 心臓心肥大、狭心症、心筋梗塞、心不全など
- 腎臓腎障害、腎不全など
- 眼底高血圧性網膜症など
血圧が高くなっても自覚症状が現れない場合が多いため、気が付かないうちに病状が進行し、とりかえしのつかない状態となってしまうこともあります。
自分は高血圧?まずは血圧測定をしてみましょう!
高血圧の判定基準
分類 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
---|---|---|---|
至適血圧 | <120 | かつ | <80 |
正常血圧 | <130 | かつ | <85 |
正常高値血圧 | 130~139 | または | 85~89 |
軽症高血圧 | 140~159 | または | 90~99 |
中等症高血圧 | 160~179 | または | 100~109 |
重症高血圧 | ≧180 | または | ≧110 |
収縮期高血圧 | ≧140 | かつ | <90 |
- 「正常高値血圧」の範囲内の数値であれば正常な血圧、140/90mmHg以上が高血圧となります。
- 上か下の血圧、どちらかだけが高い場合も高血圧と判定されます。
日本では成人の約3割、65歳以上の高齢者ではその倍の約6割にのぼる方が高血圧であると言われています。
まずは血圧測定を行い、自分の血圧が正常値かどうか調べてみましょう。
自分で血圧測定を行う
家庭用の血圧計を使って自分で血圧測定を行うことも可能です。
自分で血圧測定を行う場合の4つのポイント
- 毎日決まった時間に行いましょう。朝なら起きて1時間以内(朝食前)がおすすめです。
- 座って1~2分おちついてから測りましょう。
- 2回測って平均値をとりましょう。家庭で血圧測定を行う場合は135/85mmHg以上が高血圧となります。
- 測定が終わったら手帳などに記録しておくと健康管理に役立ちます。
血圧が基準値より高い…!その場合は生活習慣の見直しを
血圧測定の結果が基準値より高い方は、生活習慣から見直してみましょう。
塩分を控えた食事をしましょう
塩分をとりすぎると、血液の濃さを調整する体のはたらきによって血液の量が多くなり、血圧が高くなります。
一日の適正な塩分摂取量は、
- 男性 8.0mg未満
- 女性 7.0mg未満
と、定められていますが(※厚労省:日本人の食事摂取基準(2015)より)日本人の塩分摂取量はそれを+2~3gオーバーしていると言われています。
毎日の食事の中で、減塩のためのひと工夫をしてみましょう。
減塩のひと工夫
- みそ汁は具だくさんにし、具が多い分汁を少なめにする。
- だしは天然のものを使用する(粉末だしには塩分が多く含まれます)
- 麺類のスープは残す(麺類の塩分のほとんどはスープに含まれています)
- 漬物は浅漬けにする。
- 減塩タイプの調味料をつかう(変わらない味で減塩できるすぐれものです)
- しょうゆは「かける」よりも「つける」ようにする。
- 料理に酸味や香りを効かせて、塩味以外の味覚で薄味をカバーする。
- 新鮮な食材を使い、食材そのものの旨みでおいしくする。
- インスタント食品、加工食品は控えめにする(保存性のため塩分高め)
- 食卓に調味料をおかない。
- 料理は冷めないうちに食べる(冷めると味がぼやけて感じるようになるため)
野菜や果物をたっぷりとりましょう
野菜や塩分に含まれるカリウムには、体内の余分な塩分を排泄して血圧を低下させる働きがあります。(ホウレンソウ、枝豆、トマト、ニラ、春菊、かぼちゃ等)
適正体重を保ちましょう
太り過ぎは心臓に負担をかけ、血圧を高くします。
太り過ぎの人は、BMI(体格指数)=体重(kg)/身長(m)2=25未満を目指しましょう。
適度な運動を続けましょう
ウォーキングなど無理なく続けられる運動を習慣にしましょう。
家事や用事をテキパキ行うなど、毎日の暮らしのなかでこまめに体を動かすことも効果的です。
タバコはやめて、お酒はほどほどに
タバコの煙は、一時的に血圧をあげる他、直接血管を傷め動脈硬化の進行を早めます。受動喫煙にも気をつけましょう。
また、飲酒量が多いと血圧が高くなり肝臓を傷める原因にもなるので、飲酒は1日あたりビールなら中びん1本、日本酒なら1合までに抑えましょう。
疲れをためずにリラックスして過ごしましょう
十分な睡眠をとり、疲れを残さないようにしましょう。また、ストレスを解消できる趣味などをもち、心もリラックスさせましょう。
この記事の執筆者
津川 雅恵 保健師お電話でのお申し込み・お問い合わせ
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